兵庫県や大阪府など5都府県の地下鉄の駅内でスリを繰り返したとして、兵庫県警捜査3課などは30日、窃盗などの疑いで、住所不定の塗装業、ラドカヌ・ドミトル被告(30)ら、ルーマニア国籍の男3人=いずれも窃盗罪で公判中=を逮捕、送検したと発表した。窃盗未遂1件を含む26件(被害総額約168万円)の犯行を裏付け、捜査を終えた。3人はいずれも容疑を認め、「日本は防犯意識が低くスリがしやすい。大都市を狙っていた」などと話しているという。 同課によると、今年1月に神戸市内などでスリ被害が多発し、周辺の防犯カメラの映像などから3人を特定。リュックサックなど背中側にかばんをかけている人を狙っていたとみられる。 逮捕・送検容疑は令和元年12月~令和5年1月、神戸市や大阪市などの地下鉄の駅内で、20~80代の男女に背後から近づき、かばんから財布など金品を引き抜いて盗んだとしている。
タリウム事件、意識不明が続く容疑者の叔母の症状とは 医療関係者が分析
劇薬のタリウムを叔母(61)に摂取させて殺害しようとしたとして、京都市左京区の無職、宮本一希容疑者(37)=女子大生に対する殺人罪で起訴済み=が殺人未遂容疑で再逮捕された事件。現在も意識不明の状態が続いている叔母の診断結果は「非ヘルペス性重症脳炎」で、入院直後の血液からは致死量(成人約1グラム)のタリウムが検出されたが、どんな症状なのか。 医療関係者は「簡単に言うと、原因不明の脳炎だ」と指摘する。タリウムは白色のやわらかい金属で、水に溶けやすい性質がある。 タリウムを摂取すると、筋肉や神経の働きを調整するカリウムと置き換わり、カリウムの作用を阻害してしまい、臓器などの機能不全を引き起こす。 順天堂大の千葉百子客員教授(分析中毒学)によると、最初に出てくるのは吐き気などの消化器症状で、少し遅れて神経症状や脱毛に進む。脳の神経に入り込んだり、腎臓へのダメージで老廃物を排出できなくなったりすると脳で炎症を引き起こす原因にもなるといい、叔母の状況とも符合する。 タリウム中毒の治療法は早期の場合、血液の液体部分「血漿(けっしょう)」の交換や胃洗浄、活性炭を飲ませるなどして体内のタリウムを取り除く方法のほか、大量のカリウムを摂取させることで解毒する方法がある。 だが、タリウム中毒の症状は多岐にわたる。このため千葉氏は「医療現場でタリウム中毒を症状から見極めるのは非常に難しい」と話す。 和歌山県立医大の近藤稔和教授(法医学)は「中毒を疑おうとする姿勢は大事」と指摘。今回病院側が血液や尿を保管していたことがタリウムの検出につながったことから「血液などを収集し、分析に回すことが一般化すれば医療の質向上にもつながるのではないか」と話した。
知人女性の4歳娘を虐待か 男逮捕 保育園で発覚…顔や尻にあざ
金色に染めた後ろ髪を1つに束ね、警察官の言葉に耳を傾ける男。 知人女性の4歳の娘の顔をたたくなどしてけがをさせた疑いで、29日に逮捕された自称・自営業の網谷一希容疑者(36)。 30日朝、検察に身柄を送られた。 網谷容疑者は2023年2月28日ごろから4月4日までの間、千葉・柏市の自宅で知人女性の4歳の娘の顔などをたたき、けがをさせた疑いが持たれている。 網谷容疑者は、女の子の母親と知人関係で、女の子と母親は日常的に網谷容疑者の自宅に通う間柄だった。 網谷容疑者と親しい間柄だったとみられる、女の子と母親。 網谷容疑者は、自宅で女の子の顔や尻などを手のひらで複数回たたき、暴行を加えたとみられている。 暴行現場に女の子の母親がいたかどうかはわかっていないが、女の子は軽傷だった。 近所の人は、網谷容疑者の印象について「全然お付き合いないですし、町会の行事も出てこないし」、「(ご近所付き合いは?)ないと思います、はい」と話した。 網谷容疑者について、「あまり子どもの面倒を見ないとか、児童相談所が定期的に来ているとか、そういう話は聞きました」という証言も。 警察は、児童相談所を含め関係各所と連携して、捜査を進めていた。 では、どのようにして事態が明らかになったのだろうか。 女の子が最後に保育園に登園したのは2月28日。 その後1カ月ほど登園せず、4月4日に登園した際、女の子の顔や尻にあざがあったことから事件が発覚したという。 調べに対し網谷容疑者は「わたしが暴行して、けがをさせたことは間違いありません」と話し、容疑を認めている。 女の子の体には顔や尻のほかにも複数のあざが確認されており、警察はあざの状況などから、常習的に虐待が行われていたとみて、調べを進めている。
警察官殺害に使ったのはハーフライフル 母親に説得された容疑者は「死刑は嫌だ」 中野市男女4人殺害事件 (長野)
中野市で男女4人が殺害された事件で、容疑者の男は「ハーフライフルで撃った」と話していることが、捜査関係者への取材で新たに分かりました。 ■井上記者 「女性1人と警察官2人が殺害された現場付近には時折、花を手向け黙とうする人の姿が見られました」 ■近所に住む女性 「事件の20分前位にも通っていたからまさかという感じ。安らかに眠ってくださいという気持ち」 殺人の疑いで逮捕・送検された中野市の農業・青木政憲(まさのり)容疑者。 5月25日、近くに住む村上幸枝(むらかみ・ゆきえ)さんと竹内靖子(たけうち・やすこ)さんの2人を次々とナイフで襲い、その後、パトカーで駆けつけた警察官の池内卓夫(いけうちたくお)さんと玉井良樹(たまいよしき)さんに猟銃で発砲。 4人の死因は失血死でした。 ■村上さんが通っていた美容室のオーナー 「明るくハキハキした方。お花MP趣味で(誕生日に)花をあげたらとても喜んでくれた。まさかあの村上さんじゃないよなと思って(通夜に)行ったけど、写真みてやっぱりそうかと残念悲しくなった」 その後の調べで青木容疑者は「ハーフライフルで撃った」と供述していることが、捜査関係者への取材で新たに分かりました。 ハーフライフル銃は、散弾銃よりも命中精度が高い猟銃の一種で、青木容疑者は2019年に所有の許可を得たといいます。 また、「スラッグ弾」と呼ばれる殺傷能力の高い銃弾が使われたとみられていて、銃弾は警察官2人の体を貫通していたということです。 青木容疑者は「警察官に撃たれると思ったので先に撃った」などと話しています。 撃たれた警察官は当時、拳銃を所持していませんでした。 犯行後、自宅に立てこもった青木容疑者。 中にいた容疑者の母親と伯母は拘束などはされていなかったといいます。 出頭するよう説得していた母親に青木容疑者は… 「死刑は嫌だ」 容疑者の母親は警察に、夜間の2度の発砲は容疑者が自殺を図ったもので、その後、母親が「自殺を手伝う」などと持ちかけて猟銃を受け取り、隠してから逃げたと話しているということです。
「払わないつもりはなかった」タクシー料金10万6500円を払わなかった67歳無職の女を詐欺の疑いで逮捕 宮城・栗原市
今年4月、岩手県内でタクシーに乗って料金およそ10万6500円分を支払わなかったとして宮城県栗原市の67歳の女が逮捕されました。 詐欺の疑いで逮捕されたのは栗原市の無職の女(67)です 警察によりますと、女は4月7日から翌日までの間、タクシーに乗車し、岩手県奥州市から二戸市の区間を往復したにもかかわらず、乗車料金およそ10万6500円相当を支払わなかった疑いが持たれています。女は「後で支払う」などと運転手に告げていたということですが、その後の請求に応じなかったということです。女は、奥州市の宿泊施設から二戸市の知人に会うためにタクシーを利用していて、警察の調べに対し「払わないつもりはなかった」と容疑を一部否認しています。