神奈川県厚木市長谷の「ぼうさいの丘公園」の駐車場で7月29日、車内にいた女児(2)と男児(1)が救急搬送されて男児が死亡した事件で、厚木署は2日、保護責任者遺棄の疑いで、2人の母親の同所、無職の女(21)を逮捕した。 逮捕容疑は、7月29日、厚木市内の別の駐車場で、保護する責任があるにもかかわらず、長男を車内に放置した、としている。「放置したことは間違いない」と容疑を認めているという。 捜査関係者によると、女は駐車場に止めた車内に長男と長女を置き去りにして知人の家を訪ねていた。車に戻った際に2人がぐったりしているのに気付き、各所に車を走らせた後の同日午後4時50分ごろ、子ども2人の具合が悪いと119番通報した。 長男は同日午後6時半ごろ、搬送先の病院で死亡が確認された。司法解剖の結果、死因は熱中症とみられる。長女も8月2日午前4時過ぎ、入院していた病院で死亡した。 捜査関係者によると、7月上旬にも茅ケ崎市内の店の駐車場で車内に2人を放置したとして児童相談所に通告されていたという。
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「機密費」毎年5000万円 私立幼稚園連合会、ずさんな管理体制
関連団体と合わせて6億円超の使途不明金が確認されている全日本私立幼稚園連合会(東京都千代田区)の口座から、現金数百万円を不正に引き出した疑いが強まったとして、警視庁捜査2課は3日にも、元事務局長の勝倉教雄(のりお)容疑者(49)=千葉県船橋市=を業務上横領容疑で再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で判明した。同課は、勝倉容疑者が使途不明金の大半を引き出したとみて追及する。 ◇ 資金の私物化が明らかになった全日本私立幼稚園連合会。関係者によると、連合会の予算では毎年約5000万円までが「機密費」として認められており、領収書のない支出が恒常的に続いていた。警視庁捜査2課は、そうしたずさんな管理体制が横領事件の温床となったとみている。 関係者によると、連合会の収入は年間約2億2000万円で、大半は加盟する全国約7500の幼稚園からの会費が支えていた。 連合会では以前から「予算対策費」や「政策推進費」などの名目で年間約5000万円の機密費の支出を容認。それらについては支出の明細や領収書の提出を義務づけていなかった。 一方、元事務局長の勝倉教雄(のりお)容疑者(49)は連合会の会計責任者で、現金を自由に出し入れできる立場にあった。 連合会前会長の香川敬(けい)容疑者(70)と勝倉容疑者は、東京都内の高級すし店や高級クラブ、有名ホテルのレストランでの飲食代や、帰宅時のタクシー代などに機密費の多くを充てていたとみられる。 関係者によると、2020年までの4年間で少なくとも計5000万円以上が飲食代などに支出されたという。 連合会の内部調査に、香川容疑者は「私的流用はしていない」、勝倉容疑者は「香川氏の指示で出入金していた」と説明していた。 問題発覚後、連合会はガバナンス強化特別委員会を設置。「相互監視体制が取れていなかった」などと不備を認め、外部の公認会計士に監査を委託することや、会計監査を四半期に1度実施するなどの再発防止策をまとめた。 捜査幹部は「十分なチェックなしに両容疑者が資金を自由自在に使える組織のあり方にも問題があった」と強調する。 だが、信頼回復への道のりは遠い。ある幼稚園の園長は「園児の保護者から預かったお金だという認識があれば私的に使うことなどできなかったはずだ」と不信感をにじませた。【安達恒太郎、林田奈々】
私立幼稚園連合会、元事務局長を再逮捕へ 横領容疑、不明6億円
関連団体と合わせて6億円超の使途不明金が確認されている全日本私立幼稚園連合会(東京都千代田区)の口座から、現金数百万円を不正に引き出した疑いが強まったとして、警視庁捜査2課は3日にも、元事務局長の勝倉教雄(のりお)容疑者(49)=千葉県船橋市=を業務上横領容疑で再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で判明した。同課は、勝倉容疑者が使途不明金の大半を引き出したとみて追及する。 勝倉容疑者と前会長の香川敬(けい)容疑者(70)は2016年5月~20年8月、使途不明金とは別に、東京・銀座の高級クラブの飲食代などに連合会の資金計約700万円を流用したとして7月13日に逮捕された。 同課は連合会と関連団体「全日本私立幼稚園PTA連合会」(千代田区)の口座から17~20年に約160回にわたって引き出されていた約6億8000万円の使途不明金についても捜査。両組織の会計責任者である勝倉容疑者がそのほとんどを引き出した疑いがあるとみて裏付けを進めていた。引き出した金の一部は勝倉容疑者の交際女性が暮らす高級マンションの家賃などに充てたとみられる。 幼稚園連合会の内部調査では当初、不正引き出しは約6億5000万円とみられていたが、警視庁の捜査でさらに約3000万円多いことが判明した。 連合会を巡っては、文部科学省の職員らが両容疑者から接待を受けた可能性があるとして、文科省が調査に乗り出している。【安達恒太郎、林田奈々】
山梨県教育長が不祥事再発防止で緊急要請
山梨県教育長が不祥事再発防止で緊急要請
産経新聞 2022/1/31(月) 19:10配信
山梨県の三井孝夫教育長は31日、オンラインによる市町村教育長、県立学校長らとの会合を開き、不祥事再発防止の緊急要請を行った。1月29日に市川三郷町立小学校の教諭による児童名簿の情報漏洩が明らかになり、24日には富士吉田市立中学校の教諭が盗撮容疑で逮捕されるなど、教員による不祥事が相次いだことから臨時に開催した。
会合には73人が参加。三井氏は「卑劣極まりなく、信じがたい不祥事が続発している非常事態だ。県民からの教育への信頼は地に落ちている」と語り、綱紀粛正と服務規律の確保に向け、再度徹底することを求めた。
同時に、全教職員に向けたメッセージも出し、「(続発した不祥事を)自分自身の問題として認識し、自らを見つめなおすことを求める」とした上で、「子供たちを裏切るような自らの行いに思い当たる場合には、潔く教育現場から立ち去っていただきたい」と訴えた。
市川三郷町教育委員会の29日の発表によると、20代の男性教諭が金銭目的で勤務校の児童29人分の名簿を会員制交流サイト(SNS)上で知り合った相手に漏らした。金を借りるためにツイッターで連絡を取った相手から「児童の個人情報を買う」と持ちかけられ、児童の氏名、住所、電話番号などが記載された名簿を印刷し、スマートフォンで撮影した画像を相手に送った。町教委は教諭を自宅待機とし、処分を検討している。
このほか盗撮やのぞき目的での女湯脱衣所への侵入など、今年度は教員による不祥事が頻発している。
教諭が児童名簿を流出、報酬支払われずに「個人情報売る教諭がいる」と暴露される読売新聞オンライン 2022/1/30(日) 9:50配信