30年たった今も見つかる2千人の骨、殺りくをあおったラジオの教訓 80万人犠牲のルワンダ大虐殺、今も続く悲しみと希望

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今から30年前、アフリカ中央部の小国ルワンダで悲劇が起きた。この国で多数派を占める民族、フツ人主体の政府軍や民兵が1994年4月から7月までの約100日間で、少数派ツチ人と穏健派フツ人の殺りくを繰り広げたルワンダ大虐殺だ。当時、権力を巡る争いなどが続いていたルワンダで惨劇の引き金となったのは、フツ人の大統領を乗せた航空機が何者かによって首都キガリで撃墜されたことだった。国際社会の介入が遅れて被害は拡大し、犠牲者は約80万人に達した。今年4月上旬、30年の節目にルワンダを訪れると、今なお発見される大量の遺骨を前に肉親を思う遺族や、虐殺を助長したメディアの過ちを胸に民族和解を促すラジオ番組を制作する人々に出会った。(共同通信ナイロビ支局=森脇江介) ▽家の下に埋まっていた2千人 虐殺の追悼式典を前に訪れたルワンダ南部フエ。学校で子どもたちが打ち鳴らす太鼓の音色が心地よい丘陵地帯に、空き地がぽっかりと口を開けていた。殺りくの現場だったとは想像できないほど、周囲にはのどかな風景が広がる。そんな場所で虐殺の犠牲者の遺骨が見つかったのは、昨年10月のことだった。

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