《ニュースを追って》狙われる山間 高齢者宅 北関東 強盗被害相次ぐ 茨城県内独居女性 「殺されるかと」

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北関東などで4月以降、山間部の住宅を狙った強盗事件が相次いでいる。茨城県内では常陸大宮市で今月14日、1人暮らしの女性(90)方に2人組が押し入り、現金を奪って逃走。住宅がまばらな地域で、抵抗が難しい1人暮らしの高齢者を狙った犯行とみられる。被害に遭った女性は「とても怖くて、殺されるかと思った」と当時を振り返った。 県警大宮署などによると、事件は14日午後9時ごろに発生。女性宅に男2人が押し入り、寝室にいた女性を「黙っていろ、この野郎」と脅すと、うつぶせにして手足や口を粘着テープで縛った。2人は屋内を物色し、女性の財布から現金3千円を奪って逃走した。同署で逃げた2人の行方を追っている。 女性によると、廊下から物音がして目覚めると、目の前に懐中電灯を手にした男が立っていた。叫び声を上げたがすぐに体を押さえられ、息苦しさから「このまま死ぬかもしれないと思った」と話した。 2人組は勝手口のガラス戸を割って侵入したとみられる。女性を拘束した後は寝室や居間などで、たんすや押し入れの荷物を引き出した。 女性は物音がしなくなった後、自力で粘着テープを剥がして脱出。近くに住む娘に電話する時は指が震え、「緊張が解けたのか、とても怖かったと実感した」と振り返った。女性の腕には縛られた時にできたあざが今も残っている。 このほか、近くに住む男性(89)も昨年6月、現金約1万8千円が奪われる強盗被害に遭った。 山間部の住宅を狙った強盗事件は今年4~5月、栃木や群馬、福島、長野の4県でも相次いだ。いずれも周辺に民家が少ない地域で発生。栃木県日光市では4月、就寝中の70代男性が頭を殴られ、手足を縛られて財布を奪われた。5月6日には長野県松本市で、同8日に群馬県安中市で、同14日には福島県南会津町で発生。住民が縛られるなどして現金を奪われた。 4県警の合同捜査班は同15日、日光市の男性名義のキャッシュカードで現金を引き出し盗んだとして、窃盗容疑で、群馬県のベトナム人の男2人を逮捕。今月5日にも別の同容疑で再逮捕し、動機などを調べている。

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