鹿児島県警を揺るがす情報漏洩事件。不祥事を隠蔽しようとしたとして県警トップの本部長を告発した前生活安全部長が、起訴・保釈されました。本部長は会見で改めて隠蔽を否定。批判ががあがっているネットメディアへの家宅捜索についても「報道の自由は理解している」と述べました。 ■“告発”の前部長 情報漏洩で起訴・保釈 鹿児島県警の警察情報を漏洩したとして、前の生活安全部長・本田尚志被告が起訴され、勾留先の警察署から保釈されました。 報道陣の問いかけには応じず、10秒ほど頭を下げた本田被告。 弁護人によりますと、保釈金は300万円で、無言で車に乗り込み、“衝撃の告発”については語りませんでした。 鹿児島県警 前生活安全部長 本田尚志 被告 「本部長が警察官による不祥事を隠ぺいしようとする姿にがく然とし、また失望しました」 本田被告が「隠蔽があった」と主張するのは、2023年12月に起こった県警の現職警察官による盗撮事件。 この事件について本田被告は、県警トップの野川明輝本部長が「最後のチャンスをやろう」「泳がせよう」と言って“犯罪を隠蔽した”と主張したのです。 本田被告は退職後の2024年3月、別の警察官が起こしたストーカー事案に関する警察情報をライターに郵送。 5月、この情報漏洩の疑いで本田被告は逮捕され、その後、起訴されました。 ■県警本部長は隠ぺい疑惑を改めて否定 メディア捜索批判に「報道の自由は理解」 起訴されたことを受けて、野川本部長は21日午後、会見を開き、不祥事の隠ぺいを改めて否定しました。 鹿児島県警 野川明輝 本部長 「本部長である私が隠ぺいを指示した事実はない。前生活安全部長(本田被告)が、私のところに事件について報告や指揮伺いに来た事実は一切ございませんので、私が前生活安全部長(本田被告)に対し、『最後のチャンスをやろう』とか『泳がせよう』などと指示した事実もございません 」 今回の事件をめぐっては、「情報漏えい」ではなく組織の不正を訴える「公益通報」だという指摘がありますが、本部長は…