保護司殺害 35歳容疑者を鑑定留置 責任能力検討へ 大津地検

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大津市の民家で保護司の新庄博志さん(60)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された無職の飯塚紘平容疑者(35)について、大津地検は21日、事件当時の精神状態などを調べるための鑑定留置が認められたことを明らかにした。期間は10月21日までの4カ月間。 鑑定留置は専門医が容疑者の精神状況や生活実態などを調べる手続きで、勾留はいったん停止される。地検は精神鑑定の結果を踏まえ、刑事責任能力の有無や程度を検討し、刑事処分を判断する。 飯塚容疑者は6年前の強盗事件で執行猶予付き有罪判決を受け、一般社会での更生を目指して保護観察中だった。新庄さんは一貫して飯塚容疑者を担当。月2回程度の面会を通じ、生活ぶりを指導するなどしていた。事件前に2人の間でトラブルは確認されていない。 飯塚容疑者は5月24日から26日までの間、大津市内にある新庄さんの自宅で、新庄さんの上半身を鋭利な刃物で何度も突き刺すなどして殺害した疑いが持たれている。 滋賀県警によると、24日は新庄さん宅で面会が予定されており、飯塚容疑者が訪問する様子がインターホンのカメラに映っていた。飯塚容疑者は逮捕直後の取り調べで「何もやっていないし、答えたくない」と容疑を否認していたという。 複数の関係者によると、飯塚容疑者は保護観察中に建設会社などで働いていたが、「自分が正当に評価されていない」などと周囲に不満を漏らし、転職を繰り返していたという。【菊池真由、飯塚りりん】

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