おととし起きた阿武町の4630万円の振込ミスに端を発し電子計算機使用詐欺の罪に問われている田口翔被告。田口被告側は控訴審判決を不服として21日、最高裁判所に上告しました。 最高裁判所に上告したのは、電子計算機使用詐欺の罪に問われている山口市の会社員=田口翔被告26歳です。 田口被告はおととし4月、阿武町から自身の口座に誤って振り込まれた4630万円をネットカジノで使う際に、自らの口座から決済代行業者の口座に振り替えたことが電子計算機使用詐欺の罪にあたるとして逮捕・起訴され、去年2月には山口地裁で、懲役3年・執行猶予5年の有罪判決が言い渡されていました。 田口被告側は控訴して行われた2審の広島高裁でも、田口被告側は「電子計算機使用詐欺の罪にはあたらない」として1審同様に無罪を主張していましたが、今月11日に広島高裁は「罪は成立する」として控訴を棄却。1審判決を支持し、懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を言い渡していました。 これを受けて田口被告の代理人弁護士は21日午前、山口市内の郵便局に上告申立書を投函しました。 上告の理由について田口被告の代理人弁護士は「高裁判決は憲法や判例に違反しているため上告した。電子計算機使用詐欺の構成要件である『虚偽の情報』という条文の文言からかけ離れた解釈がなされており、罪刑法定主義の観点からも社会的な影響が大きく、看過できない。」とコメントしています。