ライアン・ガルシアが引退発表、これまでの奇行から疑いの声も

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プロボクシング元WBC世界ライト級暫定王者ライアン・ガルシア(25=米国)が20日(日本時間)、Xで引退宣言。ガルシアは「正式に引退しました(I’m officially retired)」とのみ書き、その後は12時間以上更新は無い。 ガルシアは今月上旬にも米国内のホテルにおいて器物破損で逮捕、ヘイニー戦前には計量会場でビールをがぶ飲みするなど奇行が目立つ。コメントには「また注目を集めようとしてる」「ドーピングの出場停止が出そうだから休むのかな」と疑いの声もある。 ガルシアは引退発表前の投稿で「母がガンにかかっている…僕は訴えられている…サプリメントが汚染されている…離婚を迫られている…デヴィンは私の勝利を剥奪するよう求めている…私はあらゆる攻撃を受けている」と追い詰められたような投稿を行う。 さらに「ボクシング界は僕がいなくても大丈夫だろう…でも残念だ、僕はこのゲームで楽しかった…人を殴るのは楽しかった」「このゲームはもう終わりだから引退するかもしれない」「みんな、僕の存在を忘れてくれ」「もう飽きた」と不安定な心情を吐露。 続けて「みんな、俺が出歩いているところは見かけるかもしれないけど、ボクシングに関してはもうわからないな…。あまりにも多くの腐敗があって、もううんざりだ…。俳優や歌手をやるかもしれない…。トレーニングは続けるけど、俺は傷ついていて、もうこれ以上は無理だし、みんなとも距離を置くつもりだ…。悲しいのは、自分が素晴らしいボクサーで、人を楽しませてノックアウトすることができるってことだ…。ボクシングが大好きだから本当に悲しいよ…」と絶望したような投稿をした。 そして「正式に引退しました」とシンプルに綴った。 ガルシアは4月、WBC世界スーパーライト級王者デビン・ヘイニー(米国)と対戦。会見では上半身裸でリュック姿、前日計量では体重超過し会場でなんとビールをがぶ飲みと奇行が目立った。しかし試合ではダウンを含める圧倒の判定勝利(体重超過のため王座認定は無し)。その後、禁止薬物オスタリンの陽性反応が2度出ており、「B」サンプルも陽性が確認。デヴィン・ヘイニー戦の勝利の抹消の可能性にも直面していた。 このガルシアの引退宣言に、ヘイニーの父はビデオで「ガルシアの引退は、48時間以内の自分の運命を受け入れるつもりがないということだ。48時間後には(ドーピング違反で)出場停止になるからね」と、ガルシアの禁止薬物使用について、アスレチックコミッションの決定が間もなく出ると語っている。 コメントでも「ドーピングの出場停止期間だけ休むのかな」「調査の結果の責任を取って」と疑う声が多い。 一方で「母親のガンの治療に集中したいのかも」「ゆっくり休んでほしい」と彼の状況や精神疾患の影響を労わる声もある。 今年1月には近い階級の3階級制覇者シャクール・スティーブンソンもSNSで引退宣言、しかし1ヶ月後には引退撤回している。 ガルシアの引退宣言も一時的なものか、それともこのままボクシング界から去ってしまうのか。

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