アニメファンの憧れ「ガイナックス」はなぜ消えた 『エヴァ』のヒットも救済とならなかった理由

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2024年6月7日、株式会社GAINAX(以下、ガイナックス)の倒産が発表されました。かつてOVA『トップをねらえ!』やTVアニメ『ふしぎの海のナディア』『新世紀エヴァンゲリオン』など数々のヒット作を送り出した同社は、2010年代半ば以降はほぼ活動停止状態に陥っていました。 しかし、1980年から90年代を生きてきたアニメファンにとって、「GAINAX」の6文字はまばゆい輝きを放っていました。ガイナックスの新作が放送されるとなれば録画をするのは当たり前で、一刻も早く目に焼き付けたくてTVの前に陣取っていた日々を、昨日のように思い出します。 ガイナックスとは、1980年代当時大学生だった庵野秀明氏や貞本義行氏たちを擁するアマチュア映像集団「DAICON FILM」が劇場アニメーション『王立宇宙軍 オネアミスの翼』を制作するために立ち上げた会社でした。本来は「オネアミス」一作で解散する予定でしたが大きな負債を抱えてしまい、返済のために経営を継続することとなったのです(『オネアミス」自体は極めてクオリティの高い作品のため、未試聴の方はぜひご覧になることをお勧めします)。 1988年には庵野氏の初監督作品であるOVA『トップをねらえ!』が人気を博しましたが、作品のクオリティにこだわりすぎために赤字は減るどころかさらに増加する結果となりました。 さらなる負債を抱えてしまったガイナックスは、赤井孝美氏の提案によりPCゲームに進出します。第一作『電脳学園』は大人気となりシリーズ化され、その後も麻宮騎亜氏原作の『サイレントメビウス』や育成シミュレーションゲームの先駆けとなった『プリンセスメーカー』シリーズがヒットを重ね、ガイナックスは生き延びることができたのです。 そして1990年。TVアニメ『ふしぎの海のナディア』が放送され、これも大人気に。しかしクオリティにこだわり抜いた結果、制作費過剰となって三度目の赤字を出してしまいます。

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