『検察なめんなよ』発言は「命を懸けて取り調べをしていると伝えたくて」元特捜部検事が法廷で“弁明” プレサンス社の元社長の国賠訴訟

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冤罪を生んだ元特捜部検事は法廷で何を語ったのでしょうか。 「プレサンスコーポレーション」の元社長・山岸忍さん(61)は2019年、学校法人の経営権や土地取引をめぐる巨額横領事件に関与したとして、大阪地検特捜部に逮捕・起訴されました。 特捜部が山岸さん立件の決め手としたのは山岸さんの当時の部下の供述でしたが、その供述は、大声で怒鳴る、机をたたくなどといった恫喝的な取り調べの末に得られたものだったといいます。2021年、大阪地裁はそうした取り調べが「真実とは異なる内容の供述に及ぶ強い動機を生じさせかねないもの」と指摘。山岸さんに無罪を言い渡し、判決は確定しました。 (山岸忍さん 2021年)「私は仕事が大好きでした。自分に身に覚えのないことで突然奪われた。これは本当に心の底から悔しかったです」 2022年、山岸さんは捜査の違法性を訴え、国に対して賠償を求める裁判を起こしました。そして今年6月11日、事件の取り調べを担当した検事ら4人の証人尋問が始まり、裁判は最大の山場を迎えました。尋問の前には、取り調べの録音録画の一部が法廷で公開されました。 【山岸さんの元部下を取り調べた音声内容】 (当時の特捜部検事)「あなたはプレサンスの評判を貶めた大罪人ですよ。(プレサンス社の)損害を賠償できます?10億、20億じゃ済まないですよね。それを背負う覚悟で今、話をしていますか?だからあなたの顔が穏やかになりきっていないと見えるんですよ。まただんだん悪い顔になってきてるよ」 山岸さんの当時の部下の取り調べを担当した検事は証言台で次のように述べました。 (国側の代理人弁護士)「机をたたいたのはなぜ?」 (当時の特捜部検事)「山岸さんの部下が詫びいれることなく平然としていました。供述を改める態度はなく、(自らが言っていることが)ウソということを認めてほしかった」 (国側の代理人弁護士)「『検察なめんなよ』という発言はどういう趣旨だった?」 (当時の特捜部検事)「私は命を懸けて取り調べをしている。こういう姿勢でやっているということを、本人に伝えたかった。取り調べに真摯に向き合ってほしく…」 尋問の終盤では山岸さん本人も強い口調で検事に質問を投げかけました。 (山岸さん)「あなたは(捜査で)間違いがあれば腹を切るとおっしゃっていましたね?間違いが起こってしまっているが?」 (当時の特捜部検事)「それぐらいの覚悟で全身全霊で取り調べに取り組んでいるということを…」 6月14日には、山岸さんの逮捕を最終的に決断した当時の主任検事らが証人として出廷します。

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