「正当に評価されない」と容疑者、転職繰り返す 大津・保護司殺害

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大津市の民家で保護司の新庄博志さん(60)が殺害された事件で、保護観察中で無職の飯塚紘平容疑者(35)=殺人容疑で逮捕=が仕事への不満を周囲に漏らし、転職を繰り返していたことが関係者への取材で判明した。「(職場で)自分が正当に評価されていない」などと話していたという。滋賀県警は飯塚容疑者に対する就労支援の状況についても詳しく調べている。 ◇X投稿でたびたび不満吐露 飯塚容疑者は2018年にコンビニ強盗事件を起こしたとして、19年に保護観察付き執行猶予判決が確定。今年7月までの保護観察期間中は新庄さんが一貫して担当保護司だった。更生に向けて就労が重要になることから、新庄さんは飯塚容疑者の働き口を探していたとされる。 更生支援を担うNPOの関係者によると、新庄さんは22年春ごろ、飯塚容疑者の就職先を相談。NPOの相談員は大津市内の建設会社での軽作業の仕事を紹介した。飯塚容疑者は「やります」と意欲も見せていたが、数カ月で退職した。この際、「自分に対する評価が納得できない。正当に評価してもらえなかった」と話していたという。 飯塚容疑者のものとみられるX(ツイッター)では23年8月、別の勤務先に宛てた手紙を投稿していた。当時はスーパーで働いていたとされ、「貴社への莫大(ばくだい)なる不信感を拭い去るものではない」「一方的な解雇という措置に深い憤りを禁じ得ない」などとつづり、末尾に「飯塚紘平」と記していた。 Xにはこのほか、「こーんな仕事なんて誰もやりたがらない」「仕事辞めてやった」などと、仕事に不満を募らせる様子も残していた。 関係者によると、飯塚容疑者は転職を繰り返していたとされ、新庄さんは新たな就職先が見つからないことから「困っている」と周囲に語っていたことが明らかになっている。飯塚容疑者と面談したNPOの関係者は「優しくて受け答えもしっかりしていた」と振り返った。 県警によると、飯塚容疑者は5月24日午後7時ごろ、新庄さんと面会するため、大津市内にある新庄さん宅を訪問。これ以降、新庄さんの上半身を鋭利な刃物で複数回刺すなどして殺害した疑いが持たれている。 飯塚容疑者は「私はやっていないし、何も答えたくない」と容疑を否認。事件前までに新庄さんとのトラブルは確認されていないという。【中田敦子、菊池真由、飯塚りりん】

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