酒田市の施設に火をつけた疑いで消防団員の男が逮捕された事件の続報です。 男は5月上旬までに市内で相次いだ6件の不審火のうち4件で消火活動にあたっていたことがわかりました。 酒田市消防団第1分団の副分団長田賀一稀容疑者(27)は5月30日、「酒田市公園会館」にライターなどで火をつけ壁などを焼いた疑いが持たれています。 田賀容疑者は容疑を認めていて、警察の調べに対し「ストレスがあった」と供述しているということです。 また市によりますと田賀容疑者は5月10日までの2週間ほどで発生した6件の不審火のうち4件の現場で消火活動にあたっていたことがわかりました。 不審火の発生を受けて消防団員が週末に担当エリアを巡回し警戒にあたる活動にも田賀容疑者は参加していたということです。 【一緒に巡回した消防団員の男性】「自分と(巡回を)担当していたが、特に(田賀容疑者に)変わったことはなかった。(相次ぐ火事に)もういいよ、こういう火事はいらないという話をしたのを覚えている。」 また酒田市の矢口市長は6月3日の定例会見で今回の事件に言及しました。 【酒田市 矢口明子市長】「市民の安全を守るべき立場にあるものがこのような行為をもしも行ったのであれば極めて遺憾で市民の信頼を裏切る行為であると考えている。市としても市民の安全を第一に考えるとともに消防団の信頼回復に向けて力を尽くしてまいります」 田賀容疑者が逮捕された火事の現場からは油の成分が検出されていて6件の不審火のうち複数の現場でも油の成分が検出されています。 警察はこれまでの不審火に田賀容疑者が関与している可能性もあるとみて調べています。