再審無罪の母親、判決確定に「長い闘いだった」 大阪・女児焼死

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大阪市東住吉区で1995年に小学6年の女児が死亡した住宅火災で殺人などの罪に問われ、再審無罪が確定した母親の青木恵子さん(60)が2日、国に損害賠償を求めた訴訟で最高裁に上告を退けられたのを受け、大阪市内で記者会見した。大阪府警の捜査の違法性を認めた一方、検察の捜査の違法性は否定した1、2審判決が確定し、「長い闘いだった。これからは冤罪(えんざい)に苦しんでいる仲間のために命がある限り闘いたい」と語った。 青木さんは、保険金目的で長女めぐみさん(当時11歳)を焼死させたなどとして逮捕・起訴された。刑事裁判で無罪を主張したが、2006年に最高裁で無期懲役が確定し服役。その後、大阪地裁の再審で16年、火災は自然発火の可能性があるほか、府警の取り調べに対する自白は誘導された恐れがあるとして無罪になった。 青木さんは府警と検察の不当な捜査で約20年間の拘束を強いられたとして提訴。青木さんはこの日、「警察、検察が間違いを謝れば平穏に生きられた。自分のためだけではなく、冤罪に巻き込まれた人の代表として闘った」と振り返った。 訴訟は1審・大阪地裁の和解勧告に国側が応じず、地裁判決と2審の大阪高裁判決は府警の捜査を違法と認める一方、起訴した検察の違法性はないと判断した。最高裁の上告を退ける決定は3月28日付。 「怒り、悔しい、力も抜けたが、一区切り」と青木さん。「悪いことを謝る。それを平気でいる組織がある限り、いつまでも冤罪で苦しむ人はなくならない」と述べた一方、「裁判官は人の人生を握っている。(刑事裁判の原則となる)『疑わしきは被告人の利益に』と勇気を持って無罪判決を書くべきだ」と訴えた。【土田暁彦】

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