北海道・余市町が発注した建物の解体工事をめぐる汚職事件で、逮捕された町の税務課長の男は特定の1社だけに見積もりを依頼していたことがわかりました。 収賄の疑いで検察庁に身柄を送られた余市町の税務課長、庄木淳一容疑者。また、庄木容疑者に商品券を渡していたとして余市町の北悠建設の社長、広島健治容疑者も贈賄の疑いで送検されました。 庄木容疑者はまちづくり計画課長だった2020年4月以降、町が管理する建物の解体工事の発注にあたり北悠建設に価格の見積もりを依頼し入札価格を想定しやすくするなどした見返りに商品券およそ40万円相当を受け取った疑いがもたれています。 永山友菜記者) 「北悠建設はこの場所にあった教職員住宅の解体工事を手がけました。庄木容疑者は入札の前に見積もりを北悠建設に依頼していたといいます」 去年、町が発注した教職員住宅の解体工事では、町内の6社が入札に参加しましたが、1番安い価格を出した北悠建設が工事を請け負うことが決まりました。 警察は庄木容疑者が北悠建設に受注させるため、落札価格の上限額を推測しやすくなるよう、入札前の見積もりを北悠建設だけに指定したとみています。また、警察は、このほかにも庄木容疑者が北悠建設との間の複数の契約で便宜を図っていたとみて調べています。