昨年の衆院選を巡り公選法違反(公務員の地位利用など)の罪で略式命令を受けた所一重氏(57)の辞職に伴う多古町長選は、6日投開票され、元教員で無所属新人の平山富子氏(62)が、元町議で無所属新人の菅沢久氏(70)を破り、初当選を果たした。 投票率は62・50%で前回2018年の68・42%を5・92ポイント下回った。当日有権者数は1万2026人(男6061人、女5965人)。 選挙戦では、小学校の校長として培った経営力を生かし、透明性ある町政の実現や、誰もが活躍できる共生のまちづくりを推進するとアピール。「町政への期待をトップが裏切った。許されることではない」と批判し、町政の刷新を訴えていた。 菅沢氏は、所町政を引き継ぐ意思を前面に打ち出し、「県職員としての行政経験を生かし、困難な時期を乗り越える」と熱弁を振るったが及ばなかった。 前町長の所氏は昨年11月18日、10月の衆院選での公選法違反容疑で県警に逮捕され、12月8日に千葉区検が略式起訴。千葉簡裁が罰金30万円の略式命令を出していた。同月20日付で辞職した。