岐阜県警大垣署の留置場で、署員が勾留中の女性に繰り返しわいせつな行為をしていた問題で、県警は4日、特別公務員暴行陵虐の疑いで、大垣署留置管理課の巡査長(31)を逮捕した。監察課によると巡査長は「相手の方に迷惑を掛けて申し訳ない」と容疑を認めている。 逮捕容疑は昨年12月23日~今年1月4日に複数回、署内にある留置場で、勾留中の30代女性が1人でいる居室に入り、わいせつな行為をした疑い。 監察課によると、巡査長は1人で留置場内の看守業務に当たる時間帯に、女性の居室の鍵を開けて中に入っていたとみられる。鍵は留置管理課長や当直責任者が管理しており、巡査長が使える状態にあったことは内部規定違反に当たるため、同課は鍵の管理体制なども調べている。 2人はもともと面識がなかったという。女性の家族が今年1月21日、監察課に「大垣署の警察官が(かつて勾留されていた)女性のところに(電話で)連絡してきている」と情報提供し、発覚した。捜査1課が、動機やいきさつ、犯行態様に加え、強制わいせつ容疑などでの立件も視野に調べている。 巡査長は13年に警察官を拝命。交番勤務などを経て20年3月に大垣署に配属され、同10月から留置管理課留置管理係となった。 梅田直嗣警務部長は「警察官としてあってはならない言語道断の行為で、極めて遺憾。被害者、関係者、県民に深くおわび申し上げます」とコメントした。