去年9月、阿蘇市の阿部牧場が所有するトラクターが盗まれた事件の続報です。 別の事件で逮捕されていた28歳の男が、取り調べでトラクターを盗んだことを自供。 犯行の動機は驚くべきものでした。 この事件は去年9月、阿蘇市の『阿部牧場』が約1000万円で購入したトラクター1台が、何者かによって盗まれたものです。 阿部寛樹社長がSNSで情報提供を呼びかけ、その後、盗まれた現場から約30キロ先で乗り捨てられたトラクターを発見しました。 盗まれたのは阿部牧場が経営する『アソミルクファクトリー』のグランドオープン前日で、準備に追われていた阿部社長もトラクターが走り去る様子を目撃していました。 【阿部牧場 阿部寛樹社長】 「(辺りは)暗かった。スタッフと一緒に『作業してくれてありがたいね』って いよいよ明日オープンだからと、ここで手を振っていた。その前をトラクターがスーッと走っていったのて牧場の方にスタッフが乗って帰っていると、その日は思った」 警察は窃盗事件として捜査。 そして、別の事件で去年11月に逮捕されていた、阿蘇市波野に住む自称アルバイト、市原 護 容疑者(28)が犯行を自供したということです。 市原容疑者は、この他にも空き巣や軽トラックの窃盗など合わせて4件の犯行を自供し、警察は3日、それらを追送検しました。 【阿部牧場 阿部寛樹社長】 「気持ちとしては(犯人発見は)諦めていた。ただなんとなくずっともやもやしていて、その気持ちがひとまずは一区切りがついたのかなと思います。改めて私たちでできる防犯の対策はしなきゃいけないと思うのと同時に、田舎ののんびりしたところを失ってしまわないようにしたいというふたつの気持ちがあります」 犯行の動機について市原容疑者は「自宅へ帰る足代わりとして盗んだ」と話しているということです。 また、鍵がついたままの車を狙って犯行を繰り返していたということで警察は、車の施錠を徹底するよう呼びかけています。