大阪府羽曳野市で平成30年2月、会社員の崔喬可(さいきょうか)さん=当時(64)=が殺害された事件で、崔さんと20年以上の交友があったという知人男性(59)が4日、産経新聞の取材に応じ「不思議と気が合う友人だったのに」などと語った。 崔さんは、男性がかつて勤務していた大手不動産会社の同僚だった。年齢は10歳ほど離れていたが、「飲みに行ったり、ゴルフに行ったりした」と振り返る。 営業成績で悩んでいた崔さんから「退社を考えている」と相談を受けたこともあった。男性は何度も引き留め、崔さんもそれに応えるように営業成績を伸ばし、支店長に昇進した。崔さんは「(男性のおかげで)今の自分がある」と話してくれたという。 男性が会社を辞めてからも交流は続いた。事件の約3週間前、趣味のゴルフに誘う電話が最後となった。「月末で行けないと断られた。それが最後になるとは思わなかった」と肩を落とす。時間がたつにつれ、事件を思い出すことも少なくなってきた中で、山本孝容疑者(46)が逮捕されたことを知った。 「ようやくか」と安堵(あんど)する一方で、山本容疑者が容疑を否認しているという報道を受け「往生際が悪いと思う。なんで殺されなければならなかったのか、真相が知りたい」と話した。