“とにかく勝てない”野球賭博 “シノギは細く長く” 逮捕の暴力団幹部2人は自ら集金も

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警視庁に摘発されたのは、野球賭博。暴力団幹部の男2人が逮捕された。 特殊詐欺を資金源とする暴力団が多い中、古典的とも言える野球賭博を続けていた理由とはー 1月31日、「春の選抜高校野球」で男女9人に賭博をさせていたとして、東京・杉並区に住む指定暴力団住吉会の3次団体の組長と事務局長が警視庁に逮捕された。 2人は、2019年に開催された選抜高校野球大会の優勝校と準優勝校を予想させる賭博を行った疑いがもたれている。客は“知人”の30代から50代の男女9人で、仕事は建築業、内装業、飲食業などだった。 この野球賭博。とにかく勝てない。32の出場校を8つのグループに分け、その中から優勝校、準優勝校が入った2グループを客に予想させる。選択肢は36通りだ。賭け金は1口1000円で、オッズは4倍から120倍。計算上は当たれば最高で12万円の配当が入る。ただ当該の大会では、5度目の優勝を果たした東邦高校(愛知)と習志野高校(千葉)が同じグループに入っていたこともあってか、当てることができた人はおらず、136口分の賭け金13万6000円は全て男らの懐に入った。 2人は「10年くらい、春と夏に2回、合わせて20回はやっていた」「春の大会で50万円、夏の甲子園では70万円ほど集まった」「どの大会も、的中させる客はいても1,2人だった」と容疑を認めている。賭け金の30%は手数料で、残りの70%は予想を当てた客への配当金だったという。しかし、警視庁はこれまで勝てた客は少なく、配当金も含めほとんどが2人の懐に入ったとみている。その総額は1200万円だ。どうしてここまで客が勝てないのか、なにかカラクリがあるのか、警視庁もまだつかみ切れていないという。

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