東大前刺傷、少年を再逮捕へ 男性への殺人未遂容疑

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大学入学共通テスト初日に試験会場の東京大(東京都文京区)の前で3人が包丁で刺された事件で、受験生2人への殺人未遂容疑で逮捕された私立高2年の少年(17)が、複数種類の可燃性液体を用意していたことが3日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁少年事件課は、重傷を負った男性(72)に対する殺人未遂容疑で少年を近く再逮捕し、詳しい経緯を調べる。 事件前に「捨てた」としていたスマートフォンも見つかり、事件に関連する検索履歴も確認された。同課は無差別殺人を入念に計画していたとみてスマホの解析をさらに進める。 捜査関係者によると、少年はテスト開始直前の1月15日午前8時半ごろ、東大前で男性や受験生2人を刺したとされ、男性は一時重体となった。少年は事件当日の15日に高速バスで上京したとされ、事件前には東京メトロの車内や東大前駅構内で火をつけた着火剤をまくなどして放火を試みた。火はつかなかった。 身柄確保の際、ペットボトルや小瓶に入れた可燃性液体や、栄養ドリンクの瓶などに着火剤を挿入して自作した火炎瓶のようなものを約20本所持。警視庁は液体を分析しているが、異なる成分の可燃性液体が複数あるという。 少年は愛知県下で有数の進学校に通い医師になるため、東大を目指していた。逮捕直後の調べに、学校の面談の際に「『東大は無理』という話になって心が折れた」と供述。「人を殺して罪悪感を背負って切腹しようと思った」とも話していた。 少年はその後、黙秘に転じたものの最近は再び事実関係について認めるようになっているという。気持ちの整理がつかず「家族には会いたくない」と話しているとされる。

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