クーリングオフ制度の説明をしないまま、高齢者を相手に水回りの工事契約を結んだとして、大阪府内の水道業者の男らが特定商取引法違反(不備書面交付など)容疑で逮捕された事件で、容疑者4人が計
13の屋号を掲げていたことが、奈良県警への取材で分かった。1人で七つの屋号を掲げた容疑者もおり、県警は複数の屋号を使い分けて行政指導や捜査を免れる狙いがあったとみて、詐欺容疑も視野に追
及する。
県警によると、逮捕されたのは▽大阪府松原市天美西4、水道業、久黒裕之(42)▽大阪市平野区喜連東3、同、中村哲也(42)▽同府八尾市志紀町南4、アルバイト従業員、竹山史一(33)の3容疑者。同容疑で逮捕状を取っていた同府柏原市青谷、水道業、打越賢一容疑
者(68)は18日午後に奈良西署に出頭し、逮捕された。4人は容疑を認めているという。
県警によると、4人は「キンキ水道サービス」「関西水道センター」「新日本水道センター」などと名乗り、事業所は主に大阪市に置き、大半がフリーダイヤルを設置していた。消費生活センターには2004年5月から、4人が関連した業者の苦情が寄せられ、中村容疑者の「水道救急車」には最も多い120件の苦情があったという。